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Shooting the MV “誰よりも何よりも”
2021.11.22

近くて遠い我が友よ、お元気ですか?
配信中の「雨月物語 – 懐古庭園 Vol.04 -」、CD版発売記念として「誰よりも何よりも」ミュージックビデオ公開です。

MV撮影の模様をお届けします!

今回は千葉で撮影しました。

雲が多く、天気がどうなるのか心配でしたが、

めでたく晴れました!

テーマは「気になる人に出会ったときめきとすれ違い」、イギリスの田舎道のイメージ。千葉だけど雰囲気は合ってる!

「主人公の散歩道に風景画を描いている人がいて、気になっている。 画家も主人公を気にしているけれど、お互い交流がないまま日々が過ぎる。 絵が完成した時、風景の中に主人公の姿が。」

と、乙女全開ストーリーを L’ESPACE FILM 湯川裕一さん、杉浦穗奈美監督にお伝えしたところ、なんともロマンティックな映像ができあがりました。会いに行きたいのに悶々とする場面、思い切って会いに行っても合えない場面、このすれ違いで私の大好きな微熱を表現されていて、とても嬉しかったです。

映像に出てくる絵は、いつもデザインを担当して頂いている水口智彦さんにお願いしようと思っていたところ、画家役も引き受けてくださいました。

絵が完成するまでの素材も色々必要で、

手元のアップも撮影したり、

映像との合体素材を撮ったり、

当日はもちろん、準備も大変だったと思います。

お陰でロマンティック盛り盛り。

私の絵の中に住むという密かな夢も叶いました。こんな素敵な絵の中に入ることができて幸せ。

映像内で日時の経過があるので、衣装は3パターン。アクセサリーや小物も全部変えるので時間がかかります。でも気に入った服を着るのはときめきます。

セルフスタイリングで大好きなヴィクトリアンテイストのある服を選びました。

チュールがついたベレー帽、小さすぎてiPhoneくらいしか入らないバッグなど、いつか撮影に使えるかもと買っておいた小物達がやっと活躍。普段はシンプルな動きやすい服装が多いですが、衣装は別! レースやフリルの可愛いクラシックなスタイルを大いに楽しみます。

久しぶりに乗る自転車、まっすぐ走れないかもと不安顔…。

映像内では良い雰囲気に大変身。

字が上手くないのに、文字書きをアップで撮影という辱め。

毎回思い毎回書くこと。映像チームの現場力本当に素晴らしい! いつも見とれてしまいます。

演技力が全く期待できない素材でも、その現場力に支えられて何とかなってしまうマジック。

感謝の気持ちと、自分を情けなく思う気持ち。

もっと頑張りたい想いが結果に結びつくとは限らない現実を噛み締めて、撮影のたびに少し落ち込みます。

そんな内心の葛藤はさておき、綺麗な風景の中で、自分が作った曲の映像が生まれていく過程には大きな感動があります。

そして感動をもたらす自然には虫が付きもの…虫が苦手なのでびくびくしながら草むらを歩きました。

「誰よりも何よりも」は、1997年12月11日に発売されたゲーム、SEGA SATURN「悠久の小箱 OFFICIAL COLLECTION」の主題歌でした。24年後に映像を作って新録する未来は想像外。これから自分の音楽仕事人生はどうなっていくのかと不安と焦りを抱えていたあの日々が、もはや懐かしく感じられます。色々あったけれど24年後も楽しく音楽と向かい合えていて良かった…。

陽も落ちてきた頃、無事に私の分の撮影は終了。千葉から東京へ戻りました。

遠くて近い我が友よ、読んでくれてありがとう。
MV撮影の様子はいかがでしたか? 楽曲共々楽しんでもらえたら嬉しいです。

また書きます、それまでお元気で。
ごきげんよう!