近くて遠い我が友よ、お元気ですか?
11月〜12月の1ヶ月間、金沢のホテルを借りて東京と2拠点生活中。
この博物館がある場所、いしかわ赤レンガミュージアムとまとめて呼ぶようです。
雨と雲と時折の晴れ間。だんだん金沢の天候に馴染んできました。
煉瓦と晴天はもちろん最高に美しいのですが、雨も悪くないと思う佇まい。
不吉な空感がホラー映画みたいでワクワクします。
所々にある雪吊(ゆきつり)、植木を守るこの円錐帽子みたいな木の籠というか檻というか、都心では見かけないので新鮮な気持ちになります。煉瓦との組み合わせもまた良し。
閉館時刻間際で、空いている博物館に入館しました。
まずは加賀本多博物館へ。一部のみ撮影可。
そして歴史博物館では撮影可、インターネットへのアップロード禁止です。自分用に写真を撮って楽しみました。
友よ、撮影禁止の美術館、博物館についてどう思いますか?
私は国外の旅でも美術館や博物館に行くのが好きなのですが、多くの施設が撮影可で、最初は日本よりかなり自由度が高いことに驚きました。名作撮り放題、撮影不可でも近くまで寄ることができたり。
そして以前と比べると日本でも条件付きで可、作品によってはハッシュタグを付けて投稿歓迎、という場所が増えてきたと思います。
撮影可にすると、鑑賞の邪魔になる、展示品を守る手間が増えるなど、デメリットが大きいのはよくわかります。ただ、作品に出会った喜びを胸に焼きつけつつ共有したい気持ちも強く、作品守るのが第一でありながら、その想いを叶えることができたらと思っています。
遠くの美術館、博物館だと、もう二度と来られないかもしれない。その空間、作品との出会いが記憶の中だけというのは美しいし正解なのでしょう。
忘れてしまうのは仕方ない。でも生きている間、その写真があること、共有したことで思い出せる時間を反芻して楽しむということが、心の支えになっている部分もあると思うのです。
元々頼りない自分の記憶力が最近さらにぼんやりしてきたので、特にそう感じるのかもしれません。全部ではなくとも、一部撮影可の場所があると嬉しいなと。
雨の中、そんなことを考えながら、結局はどこで夕飯を食べようかという俗な想いへ流れてゆくのです。
遠くて近い我が友よ、読んでくれてありがとう。
一瞬モモンガになれてちょっと嬉しい写真でお別れです。
また書きます、それまでお元気で。
ごきげんよう!