遠くて近い我が友よ、お元気ですか?
一年が終わりますね…どんな年でしたか? 自分の2023年を振り返ってみました。
今年の私は、頂いた仕事に向き合いつつ自分自身の創作に邁進しました。
生活の中で仕事の割合が99%だった頃と比べると、自分の生活、そして音楽のために時間を使うことができている現在、やっとここまで辿り着けたという気持ちです。
全てを仕事に捧げていた時期も、音楽との関わりという意味ではとても幸せでした。職業作家としての能力が磨かれたのは、あの時間があったからこそ。できることだけやっていたら見られなかっただろう景色とたくさん出会いました。
常に心身の不調を抱えるほどの激務でしたが、あの頃へ戻ってやり直せるとしても同じように仕事へ集中するでしょう。当時走り続けたからこそ、今自分の作品に集中できる環境が整ったと思うので、巡り合わせにはとても感謝しています。
その中で煮え湯を飲まされるような耐え難きことがなかった訳ではありません(というか、たくさんあった)。でも、結局今が全てです。今の私が過去に囚われていないのは、幸せなことだと思います。悲しんだり憎んだりするエネルギーがあるなら、その熱量を創作に向けて生きていきたい。そう心から思える現在で本当に良かった、そう思えるように生きてきて良かったと感じた一年でした。
今年出した曲達を振り返ってみると、1月のアルバム「Hello SEKAI」から始まり、
2月は「イバラ・ティアラ – 懐古庭園 Vol.07 -」発売
そして収録曲「風野稀人」のMV公開。
6月にシングル「進退維谷まる (Monologue ver.)」配信
7月は「青空ボレロ – 懐古庭園 Vol.08 -」発売と「青空ボレロ」のMV公開。
11月にアルバム「Another mysterious ticket」発売と「湖底」のMV公開。
そして収録曲「イバラ・ティアラ (More darkness ver.)」のMV公開。
5タイトルの発売とミュージックビデオ、自分でも頑張ったなと思いつつ、今年の前半はかなり体調を崩してしまいました。心苦しくもお断りせざるを得ない案件等あり、制作上一番の優先事項は体調管理だとあらためて思い知らされました。
懐古庭園次作は先日マスタリングが終了、来月発売日のお知らせができると思います。今まで関わってきたゲーム主題歌を再録して配信するこのシリーズは今回Vol.09。ゴールはVol.10なのであと一歩のところまできました。
アレンジャー、サウンドエンジニアとして関わって頂いてる西岡正通さんと、マスタリング後にスタジオで今までの曲を聴きながら軽く打ち上げをしました。順番に聴いてみると、作詞中心の生活からシンガーソングライターへ戻っていく自分の変化が感じられるのと、だんだん進んで行くお互いの歩み寄りが興味深く、続けることによって見えてくる世界があることを実感しました。
音楽と向き合う日々は、地味で地道な作業の連続です。楽器に触れ、曲を練り直し、今何を表現したいのかを考え続ける。この繰り返しの先に生まれる曲があり、その曲の世界をさらに広げる編曲があります。自分の曲に新たな扉を付けてくれて、そこから違う景色を見せてくれる西岡君のサウンドを楽しみに、来年も曲を作り続けていこうと思います。
そして作詞家としても2023年様々な作品を担当させて頂き、周年企画ではこの仕事に関わって長いことを実感。いまだにご依頼頂けること、本当にありがたく思います。
Q-MHz(畑亜貴, 田代智一, 黒須克彦, 田淵智也) としても、色々な楽曲を提供させて頂きました。最近は共同作業感が安定してきて、みんなの曲を聴くと激しい曲でもなんだか落ち着くなと感じています。でも楽曲は冒険していきたい!来年も頑張ります(ご依頼は公式サイトからどうぞ https://q-mhz.com/ )。
サンキュータツオさんとのラジオは、4月からは構成を変えて畑亜貴の探究ラジオ「感情言語化研究所」として続けています。動画に加えて、Podcastでも配信開始。noteにて限定配信版「感情言語化研究所 猫舌TeaParty」も公開中です。
タッちゃんは今年から東北芸術工科大学の講師として山形と東京の2拠点生活中。忙しいなかこのラジオを続けてくれているけれど、今後はどうなるのか分かりません。カンゲンケンが存在しているうちに楽しんで頂けたら幸いです。
今年の国内旅行は、大阪、松本、小田原、川崎、金沢、米子、沼津、石垣島、山形、神戸、札幌、徳島、そして3年ぶりの海外旅行で台湾、ベトナム、香港へ(旅の様子はTravelタグでまとめて見られます)。国外に出られた喜びは強くも、コロナ禍以前と以後で旅がかなり変わりました。また経験積み直しという感じです。
どうして年末は慌ただしいのでしょう? 来年こそは優雅な年末を過ごしてみたい。毎年同じことを考えている気がします。いっそ来年の目標にしようかと。
我が友の今年はいかがでしたか? 本年を恙無く締めくくれるように祈ってます。
近くて遠い我が友よ、初めて出会ったこれからの友よ、読んでくれてありがとう。
どこが入り口だとしても、私と私の音楽に出会ってくれて嬉しいです。よいお年を!