我が心の音友よ、新作「迷える恋羊 – 懐古庭園 Vol.09 -」、そして「Bottle of sadness」楽曲解説はいかがでしたか?
今回は5曲目、最後の曲「迷える恋羊」について書いてみます。
私の編曲、今聴くと恥ずかしい(ギターは新たに西岡正通さんに弾いて頂きました)。
これが当時の能力の限界だったので仕方のないことなのですが、今ならもっと作り込める…でも今自分が編曲したとしても、「迷える恋羊 (Kurun-kurun ver.)」で編曲の西岡正通さんが見せてくれた景色には到達しないとも思います。
技術的な反省としては、シンバルの高音に頼り過ぎたと思います。1Cのようなシンセのフレーズでキラキラ感が全体的に欲しいところ。多分その辺をあと4トラックくらい足して、シンバルを減らした方がすっきり盛り上がるでしょう。
当時、至らなさを感じながらも頑張ったことが無駄だとは思わないし、その時にしか描けない音がありました。ただ、今の私はやはり自分の編曲の先が見たい。
かと言って、編曲は自分の担当ではないと考えるのは違和感があります。やはり自分で曲の骨格や世界観を考えるのも作曲のうちだと思うのです。
私が編曲をお願いする時、「キラキラ」と「ちゃかぽこ」がよく出てくるそうです…言われて見ると、確かに。
私が求めているのは、自分の中で描いた音よりもっとキラキラした音、そして可愛いちゃかぽこ感なのだと自覚しました。自覚してからは、他の表現で伝えなければとなるべく使わないように説明しているつもりですが、心の中で真っ先に浮かぶのはキラキラとちゃかぽこです…。
それを踏まえて西岡君の Kurun-kurun ver. を聴くと、パーカッションやギターの浮遊感にキラキラ成分があり、リズムとベースで疾走感を高めてとても素敵なバランスになっています。聞き慣れているのは元曲かもしれませんが、どうぞ新しいバージョンも楽しんでくださいね。
自分史上再甘のジャケット撮影の様子と共に全曲を紹介する動画。西岡君の曲間を繋げる技も素敵なので、ぜひその辺も意識して聴いてみてくださいませ。
我が心の音友よ、レコーディングの写真と共にお届けした楽曲解説はこれで終わりです。
次作は5月25日配信開始の「Deep blue drops」、久々に暗い雰囲気の新曲をお届けします。MVも進行中ですのでお楽しみに!
では、また!