我が心の音友よ、童謡アルバム「さようなら海星」の楽曲解説最後の曲は、「図書館ロケット (With piano ver.)」です。
これまでの楽曲解説の文中、アルバムへのリンク間違いのご指摘いただきありがとうございました。全然気付いていなかった!不備はご遠慮なくお知らせいただければ嬉しいです。全て老眼のせいにしたいけど、単なる不注意ですね…助かりました。
さて気を取り直して解説へ。
「図書館ロケット」、NHK「みんなのうた」での初回放送は2013年10〜11月。この番組で自分の曲が流れるというのは、童謡好きとしての夢でした。2011年7月放送のNHK熱中スタジアム「みんなのうた特集」にゲスト出演した際に、熱くみんなのうたについて語ったのがご縁になったのでしょうか。
動画は神風動画さんの制作、可愛い+格好良いのバランスがなんとも贅沢な、素晴らしい世界観で作っていただきました。神風動画さんと言えば「妥協は死」。創作においてこの言葉は刺さり過ぎます。事態が煮詰まった時、私の脳内によぎる言葉でもあります。
動画が見られるのは放送と、2013年発売CD版「図書館ロケット」に収録されているDVDのみなので、ご覧になりたい方はぜひ番組サイトからリクエストお願いします。
With piano ver. は、NHK出版からみんなのうた楽曲のピアノ伴奏譜が出るというご連絡をいただきましたが、特に私が担当する作業はなく完成していました。ピアノ編曲は久隆信さん。紙の譜面入手はもはや難しいかもしれないけれど、データ販売はあるのでデジタル譜面サイトで探してみてください。森藤晶司さんに弾いてもらってCDに収録した当時のデータを発掘して、Mixし直し、配信でも聴けるように今回のアルバムに入れてみました。
どういう想いで曲を作ったのかは、Current Awareness Portal「E1491 図書館ロケット』の作詞・作曲者,畑亜貴さんインタビュー」にて、当時のインタビューが読めます。ざっくり言うと、図書館と宇宙が好き!戦争だめ!ということですね。
メロディー、歌詞、構成、当時の私が考えるポップさ全てをつぎ込んで作りました。編曲を加藤達也さん、Mixを小林敦さんにお願いしてさらなる光成分充填。
具体的にどこがポップなのかは、当時の自分確認用メロ譜をどうぞ(確認用なのでメロディーとコーラスを分けずに表示)。
・ロケットを連発して印象づける(イエロー部分)。
・ロケットを連想させるように音程を飛ばすメロディーを多発する(ピンク部分)。
・イントロ、間奏もサビのメロディーの発展系にする。
・音程を伸ばした箇所、ブレイクには16分音符を入れて疾走感を出し続ける。
楽曲が実は長くて、
Intro-0C-Interlude1-1A-1B-1B’-1C-C’-Interlude2-Interlude3-1A-1B-1B’-1C-C’-Interlude4-3A
この長さを感じさせないように、歌詞は物語のように場面を変え、最後に一番言いたかったこと「僕はいつまで生きるだろう それまで何ができるのだろう」へと落とし込みました。
歌詞の「滅びる前の星達を紐解くロケット」、この滅びた星の住人が「消えた星の子守唄」を歌っている設定もありなのでは。
と、ここまで書いてこの写真とは…そう、図書館ロケットのレコーディング写真が見つからないのです。どこかにまとめておいて、そのまま無くしてしまったのでしょうか。
2013年の写真を何枚か載せてみます。この頃はまだ音楽機材を持っていたのですね。もうほぼ手放して、鍵盤楽器は5台、音源は全部ソフト音源です。HDDが分厚いところに時代を感じます。
私の大好きな27インチのiMac。今は出ていないので、また作って欲しい。
当時のMacBook Airのスペック、きっとストレージが128GBくらい。
曲と全然関係ないけど猫社員がまだ子供っぽい。
歌い方を何回か変えてきているので、図書館ロケット歌っていた頃の、癖が強い声を出すのはちょっと大変。
With piano ver.で今歌ったらどうなるだろう、と思わなくもなかったのですが、この歌い方が図書館ロケットらしい気がするので、当時のトラックをそのまま使いました。Mixのみ西岡正通さんにお願いして、新たなサウンドとなっています。
歌はまた変化の最中、次の新曲「Do as you please」はムッとしながら歌ってますね…。6月28日配信開始です。
我が心の音友よ、昔の写真と共にお届けした楽曲解説、いかがでしたか?
これで「さようなら海星」の解説は終了です。しかし気づいてしまいました、「ヒトリスキスギ」の楽曲解説がまだだったことに。
次回は「ヒトリスキスギ」楽曲解説を書きたいと思います。12年前の頭にリボンを乗せる元気があった写真でお別れです。では、また!