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Tainan, Taiwan
2018.11.30

201811

遠くて近い我が友よ、お元気ですか?
11月でも台湾には夏があるのか? と、「あの夏」研究家として台南へ行ってきました。
(「あの夏」研究とは:自分の中に「あの夏」と呼ぶ季節があり、その謎を解明していつでも「あの夏」が味わえるようにするための研究( Hawai 参照))

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羽田空港→台湾松山空港→台北駅→高鐵台南駅→台南駅と乗り継ぎ、

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着いた時には夕方になっていました。

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気温的には、夏。
確かに暑いのですが、少し風に秋の香りを感じます。

はて、私は何を秋の香りと捉えているのでしょう?
落ちかけている葉の匂い? 食べ物の匂い? でも、食べ物の匂いは日本とかなり違うと思うのです(八角の香り)。
場所は違えど感じる秋の風。夏を研究するには秋の研究も必要ですね。秋が始まったと思った時、なぜそう感じたのか掘り下げてみなければ(次の秋まで随分先になりますが)。

【前回までの旅で、わかった「あの夏」について】
・気温30度以下。
・大自然の中ではない。
・屋台、出店がある 。

【今後の課題】
夏と秋との分岐点を探る。

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屋台、出店の研究もしなければなりません。
台湾といえば夜市。私の夏に必要な祭り感を備えた場所へ。

看板を見上げ、一と二と五、この数字は一体…と考え、ふと思い当たりました。
月曜(星期一)、火曜(星期二)、金曜(星期五)ではと。そう、営業の曜日を示すものだったのです。

友よ、私のなかなか進まない中国語(&台湾華語)の勉強でも、少しは役に立つものです。
ただこれだけ、曜日が分かっただけでも、私の中に世界が広がった感が満ちています。もっと理解が進んだらどれだけ旅行が楽しめることでしょう。

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あ、読める! と喜んだら日本語でした(アジア圏あるある)。ちょっと生菓子の解釈が違うようですが、海を渡ってしまったからには、その土地に合わせて何かしらの変化生じても不思議ではありません。

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見た目は、調布のバリエーションのようです。紐のような飾りは一体…?

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制作過程を見て、紐をわざわざ作っていることが判明(1個15元=5〜60円くらい)。

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芋餡を食べたら、素朴菓子愛好家の私が感じた予感通りの味! 好きです、こういう飾り気のない甘味(紐の意味は謎のまま)。

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さらなる素朴菓子が目に入りました。

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軽めのパンケーキ、中に甘味が挟んであります(これは多分ピーナッツ&砂糖)。
素朴、素朴だ万歳と胸の中で叫びながら、屋台を探検します。

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台北の夜市より、少しのんびりした雰囲気。
日本にいる時、衛生面では神経質な自分ですが、旅先と居酒屋ではその機能は眠らせることにしているので、大抵のことは気になりません。

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ウズラの卵をマーガリンらしき油で、ちょいちょい焼いているものが気になったので、買ってみます。

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袋に幾つか、塩胡椒味で入っていました。これは正直ビールが欲しいです。

大東夜市では、揚げ物、焼き物、ちょっとした酒のツマミにぴったりな食べ物が多いのに、お酒を飲んでいる人がほとんどいません(そもそも置いていない)。
夜市で、台湾の人々がこれらの美味しい食べ物をお酒と楽しまないことに最初はかなり驚きました。でも何回か行くうちに慣れ、今やお供はお茶やスイカジュースです。自分の習慣を崩されるのも愉快なものですね。

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台湾でお酒を飲みたい時は、ホテルのラウンジや部屋で飲むことが多いです。

お酒に対する台湾旅行の習慣が日常生活にも影響を及ぼし、無理に節酒した訳でもなく普段の酒量も減りました。
これは予想外の変化。
相変わらずお酒は好きですが、少量で満足できたり(クラフトビール系の店に行くと飲み過ぎる傾向はある)、ウーロン茶に切り替えても宴会を楽しめるようになり、私にとって新たな世界です。

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量で言うと、人の一生分×5くらいは、もうとっくに飲んでしまっている気がするので悔いはありません。今後は豆花(豆乳のプリン的デザート)をぐいぐい飲んで行こうかと思います。

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見た目は地味ですが、豆花、サツマイモ、タピオカ、小豆、芋の団子2種と、好きなものがこれでもかというくらいみっちりと甘い汁の中に浮かんでいるものを今回は食べました。もちろん具は選べます。ああ永遠に食べていたいと、モチモチ食感オールスターズにうっとりです。

屋台、出店の研究は、主に素朴菓子素朴甘味の研究となってしまいました。誰の役にも立たないライフワークとして、あの夏の探求は続きます。

 

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友よ、飲むと言えば、今回初めて飲んだ台南名物「牛肉湯」についての話も聞いてください。
事前の情報によると、これはどうやら好みが分かれる牛肉のスープのようで、さっぱりして美味しい VS 薄くてぼんやりした味、という評価になるようです。まずはホテルの朝食時頼んでみました。
薄味のスープの中に、薄切りの牛肉、生姜がたっぷり、私には好きな味。これならお店で頼んでも大丈夫、食べきれるでしょう。

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永楽市場に行くついでに、近所にあったお店に入りました。

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牛肉湯(ニョー↗ロー↘タン→ これが正確かは分かりませんが、私にはこう聞こえます)、一杯100元。火が通りきっていないミディアムレア的な薄切り肉とスープ、とても好みの味です。ご飯を合わせると良いのかもしれませんが、私はこのままずっと肉&スープのみを食べ続けたいと思いました。

一気に食べた後、店によって味がどう違うのだろう? と好奇心がわいてきます。幸い米を頼んでいないので、胃袋にまだ余裕があり、もう一軒行ってみたい欲望に素直に従うことにします。

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すぐ近所、市場側にも店があったので入ってみます。

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比べると、こちらは少し甘くてすーっとするスープ。なるほど、どちらも美味しいです。たっぷりの生姜で、お肉がさっぱりと美味しく食べられます。

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全汁を飲んでお腹がたぷたぷになったので、市場を探検。お菓子やブロックチェックの服を購入。

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歩き回っていたら、いつのまにか水仙宮市場という所に出てきてしまいまいした。方向音痴としては、Googleマップがあって良かったと心の底から思う瞬間です。

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そのまま神農街という老街へ行き、レトロな街並みを撮影して(アール・デコ調の柵とか)ゆっくり散歩を楽しみました。

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ベンチに座って、ぼんやりジュースを飲んで夏について考える…という、日本にいるとなかなかできない時間の使い方が、ここ台南では普通に実行できます。

私は、まとまらない考えを追いながら、思索にふけるのが好きです。その断片が歌詞になったりするのですが、それには少し熟成のための時間がかかります。旅では日常より熟成が進む気がしているので、今後も積極的に旅立つ所存です。

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遠くて近い我が友よ、読んでくれてありがとう。
他にも素敵な台南ならではという観光場所に行ったというのに、ほとんど触れていない手紙で気が引けます。

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旅は人それぞれ。
みっちり名所を廻ったり、がっつり名物を食べなくても、私なりの旅を大いに楽しんでいます(楽しそうに見えないかもしれませんが)。

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では、街で見かけた悟空らしき衣装のマネキン写真(性別不詳)でお別れです。
また書きます、それまでお元気で。
ごきげんよう!